譜面三昧

「譜面」が苦手です。
歌ならば、何とか譜面を見ながら歌えますが、右手と左手がばっちりオタマジャクシで書いてあるピアノ譜などは、「無理〜!」。
にも関わらず、私が普通のピアニストのように何でも弾けると思って下さる方もいて、
「このピアノ伴奏もお願いしたいのですが…」と譜面を渡されることもしばしば。
そして、私にとっての恐怖の一言、「譜面通りに弾いて下されば大丈夫です。」!それができないのです…。
「適当に」とか「それっぽく」ならばできるのですが…トホホ。
そんな譜面恐怖症の私ではありますが、嬉しい出来事が立て続けにありました。
私の祖父のポーじいちゃんが、昔々作曲を手がけた童謡集「さくら貝」を、私がプライベートで録音しCD化したものが、祖父の地元のとある町で話題になり、
「町中の各学校や老人ホームで歌いたいので、譜面があれば是非ください。」との依頼が来たのです。
その二日後の出来事です。
私の母校である瀬谷さくら小学校でのミニコンサート終了後、
先生から「最後に歌われた、卒業、を、学校の愛唱歌としてみんなで歌いたいので、よろしければ譜面を頂けませんか。」という話を頂きました。
そして、更に二日後、山口ケーブルビジョンさんから電話がかかって来ました。
今月からスタートさせた「山口でうまれた歌」を見て下さっている熱心な視聴者の方から電話があったそうで、
「民政委員などの会合や、地域の施設、地元の子育て支援などのイベントなどで、みんなで歌いたいので、譜面はございませんでしょうか。」という問合せだったといいます。
それぞれ、問題のないように対応をさせて頂きましたが、歌を「聞く」だけではなく、そこから何歩も踏み込んで、「歌ってみたい」と思って下さるのは、何より嬉しいことです。
そして、更に、聞く時と違って、実際に歌ってみることで、体内でその歌が咀嚼されて、きっと新しい魅力を発見してくれるに違いありません。
いつもは肩をすくめてしまう「譜面」という言葉を、ここ数日は、本当にありがたい言葉として受け止めました。