雑草


私の仕事場、猫髭うたたね舍には、そこそこの広さ庭があります。庭といっても、土がむき出しになっているわけではなく、細かな砂利が敷き詰められているので、できる限り草を抜いたり除草剤を撒いたりして手入れをするように心がけてきました。ところが、ここ2ヶ月、猫髭で、ゆっくり、じっくり過ごす時間が少なかったので、気がつけば草ぼうぼうになっているのでした。
3つ並んだ南側の部屋。お隣の敷地から、ツタのような植物が、迷いもせずに庭を横切ってぐんぐん伸びて来て、真ん中の仕事部屋にまっしぐら。網戸にしっかりとからみついています。しかも、網戸の内側に。。。確かに、隙間の多い家ではありますが。バチンと締めた拍子に枝が切れてしまうと可哀想なので、そっと外側にからませなおしておきました。ツタがからまる仕事部屋は、外から見ると雰囲気があっていいものです。
さて、いい加減、雑草の手入れでもするか、、と思いながらも、考え直してみれば「雑草」とは、なんて失礼なネーミングなんでしょう。人間の都合で「この草は○○、あの草は○○」と呼んでいるだけで、邪魔な草は「雑草」として扱う。植物からしたらそんなこと関係なく、みんな当たり前に光合成を行って大きくなっているだけなのに。
「家の中にゴキブリが出ると、きゃーーーゴキブリ!と言って排除しようとするけど、人間が勝手に自分のテリトリーを決めていて、そこに、自分にとってはありえないものが出てくるから騒ぐだけであって、ゴキブリに罪はない」…といったようなことを、養老孟司さんが言っていたような気がします。
そんなわけで、しばらく、このまま庭の変化を楽しむことにしましょう。