おぢいさんのランプ

久しぶりに猫髭うたたね舍で丸一日過ごす月曜日。やるべきことは沢山あるけれども、仕事的なことはあんまりしたくない気分。資料の整理をしてみたり、しばらく様子を見ていた庭の手入れを再開したり(流石に凄い庭になってしまい、やっぱり手入れをすることにしました)。
この秋は、ちょっとした変化があり、今後の自分の動きについて考えたりもします。
先日ふと手に取った、新見南吉著「おぢいさんのランプ」。おぢいさんがまだ若かった頃のおはなし。
村に灯りが無かった頃、ランプを売って身を立て始めたおぢいさん。ようやく波に乗って来たというのに、でんき、というものが村にやってきて、ランプはあっと言う間に不要のものとなってしまいます。おぢいさんは周りを恨んだりしますが、最終的には売り物のランプを全て割り、心にケジメをつけます。『昔にすがりついてはいけないんだ』。
この場合の、でんき、と、今の、でんき、の、立ち位置には大きな違いがありますが、何はともあれ「昔にすがりついてはいけない」ということについては、そうだそうだと、自分を重ねて思うのでした。