ここ半年、SNSで毎日、目にする、
横浜の母の、早朝ウォーキングの写真。
ある日の投稿に、息をのんだ。
見覚えのある、懐かしい桜。
幾重にも重なる花びら、上品な色、
小さな花たちが顔を寄せ合い、手毬のようになり、
いくつも、枝にたわわになっている。
実家の庭に咲いていた八重桜、
まさに「はなてまり」はないか!
半世紀に渡り、わたしたち家族を
ずっとずっと見守ってくれた、はなてまり。
我が家のシンボルのような存在だったけれど
昨年、とうとう息絶えてしまった。
だけど、ここで、生きていたんだ!
気ままな寄り道の先で、奇跡の再会となった
母の感激ぶりも、十分に伝わってきた。
ちょっとした田園風景ともとれる中で
咲いている、はなてまりは、
まるで、天国の桜のようだ。
そうか。
わたしたち家族みんなが、この世を去った時は、
天国の、はなてまりの下で、
また顔をあわせることができるんだ。
そうか、そうゆうことなんだ。