お盆・その弐


お盆のまっただ中、仕事で関西から来られる方を、新山口駅まで迎えに行きました。
新幹線が当たり前になったスピード時代とはいえ、都心とはひと味、いやひと時代違ったこの駅では、改札から出てくる身内に、大きく手を振り、声をかけ、駆け寄り、抱きしめる家族がたくさん居ました。
実は、こんな光景を、久しぶりに見た気がしました。
新横浜や、東京、品川では、あまりにも人の数が多すぎて、流れの迷惑にならぬよう、ささやかな人情に浸る余裕もありません。新山口だからこそ、ありえる風景だと、喜びましたが、気になることもあるのです。
もうだいぶ前ですが、山口出身の安倍晋三さんが首相を辞任したあとのダイヤ変更で、新山口に停車する「のぞみ」の本数が、本当に減ってしまったのです。
私は、あまり政治には詳しくありませんが、なんだか、大人のとても嫌な部分を見たような気分になりました。
けれども、いざ自分が使う立場になると、広島でこだまに乗り換えることなく、一本で新山口まで帰れる列車の増加を望んでしまいます。そして教訓と、自己嫌悪の追い打ち。
「長距離バスは、腰が痛〜い」