島根・古民家・歌の旅〜前半『古志古民家塾』


たまたま島根に行く用事ができたので、楽しい予定も組み込んで満喫して来ました。
訪れたひとつは出雲市。建築家の江角俊則さんのアトリエで、暮らしの豊かさを考える人達が集う『古志古民家塾』でもあります。
知人から見せてもらった江角さんのインタビュー記事と、そこに映っているアトリエ&古民家、それぞれがとても素敵だったので、すぐにwebで調べて、江角さんにアプローチ。宿泊ができるとのことなので、宿泊の申込と、「よろしければ、江角さんともお話したいです」と、ちゃっかりお願いも。するとすぐにお返事が。「落合さんのホームページ、見ました。『のうみそ』で、とろけてしまいました」。まあ、嬉しい!
築200年…って言ってたかしら、歴史を重ねた味わい深い古民家を、江角さんの技術とセンスで改築。便利さよりも大事なことに気付くことができる場所。
土間の大きな手作りテーブルに向かい合い、静かにお喋りを続ければ、夕日がゆっくりと落ちてゆく時間。部屋は夕闇に包まれていくのですが、その暗さが全く嫌じゃない。夜は暗いものなんだ、と素直に思えるのです。
その後、お弟子さん二人が手際良く準備して下さり、夕食をごちそうになりました。かまどで炊いた玄米、七輪で焼いたさんま、具沢山の豚汁を、囲炉裏を囲んで『いただきま〜す』。素材の良さと、手間ヒマかける愛情があれば、高級料理店のような味付けは要りません。
BGMは虫の歌声。音楽の話にも花が咲き、私は、お礼にカリンバを弾きながら一曲うたいました。
ここの畳でごろんと寝転んで、歌を創る日々……、幸せだろうなぁ…。ここんちのこになりたいなぁ。……いえ、また、必ず、来ます。
ところで、ここのお風呂は佐々並音楽堂と同じ五右衛門風呂。浴槽の形は違って、まんまるくて愛らしい。「(佐々並音楽堂では)火を燃やすのが、結構、難しいんですよね」と、ぼやくと、「火の気持ちになれば大丈夫」と名言。さすが。人間どうしもそうですね、みんなみんなそうなんですね、きっと。