夏休みアゲイン

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急いで起きなければいけない用事はなかったので、
目覚ましのアラームが鳴ってから1時間後に起きた。
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昨日は「随分と秋らしくなってきたなぁ」と思ったのに、
今朝はといえば、青空に蝉の大合唱。
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扇風機をまわし、朝ごはんも、洗濯もしないで、
何をするわけでもなく、居間にごろんと横になった。
お腹すいたし、とか、早く洗濯しないと乾きが悪いし、とか、
なぜか、そんなことはどうでもよかった。
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「何をするわけでもなく」というのが、実は、普段は案外なくて、
ごろんと横になったら、たいてい、
昼寝する、本を読む、スマホを見る、の、どれかをしている。
ただ、今朝は文字通り、何をするわけでもなく、ぼんやりしていた。
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天井の模様を、あみだくじのように目で追う。
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ふっと目線を下にやると、使い慣れた棚が見えてくる。
棚の一番上には、縦長の引出しが二つ並んで置いてある。
引出し付いている取っ手も、当然二つ並んでおり、
寝転んだところから見ると、ニヤッと笑った目元のように見える。
今まで気づかなかったけど、一度そう見えると笑い顔にしか見えない。
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私は鼻で笑って返して、辺りを見渡すと、食器棚にも顔があった。
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こどもの頃の夏休みは、こんな感じだったような気がする。
贅沢に、豊かに、時間を使うことができていた。
宿題は、たいした量ではなかった。
スマホがない時代で良かった、とも思う。
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蝉は、まだまだ元気に歌っている。
夏休みアゲイン。