先日の「ストリップルン」

久しぶりに怒鳴りました。
それはそれは、大きな声で。

音楽の打ち合わせを、一対一でしていた時のこと。
真剣だからこそ、感情も高ぶる相手に対し、
その物言い、内容に、だんだんと腹が立ち、会話はヒートアップ。
涙が一粒こぼれたが最後、一気に爆発。
「んなこたぁ、わかってんだよっ!!!!!」
泣きながら、机をダンッ!(と、叩く私)。

三者がいたら、
なんとも、みっともないシーンに映ったことでしょう。

でもネ、あの感情を飲み込んでいたら、
負のエネルギーが充満して、体も心もおかしくなっちゃう。
おかげ様で、一時間後にはお互いスッキリさっぱり、打ち合わせ再開。

我慢をせずに、本音をぶつけられる相手がいることに
密かに感謝したのでありました。

♪ 一枚 脱いでみよう もう一枚 脱いでみよう
  あなたの前なら ぜんぶぜんぶ 脱いじゃおう ♪

「あなたの前では、裸の心でいたいワ❤︎」という、
軽快でチャーミンな「ストリップルン」という歌を、30代前半の時に書きましたが、
10年以上も経つと、ずいぶんと図太い「ストリップルン」になるものなのですね。
 →CD「ゼリーの心臓」に収録されているのです

追求の先にあるもの

もっともっと「歌うこと」を追求したい。
今、そんな気持ちです。

ギタリスト・笹子重治さんとのデュオも始め、
ピアノを離れ、「歌い手」に徹すると
未熟な部分が具体的に見えてきます。

今までは、ひとつひとつの言葉を
「丁寧に置く」ことを、最重要課題にしてきましたが、
そこから、次のステップへ!
こっそりと新しいことにチャレンジし始めています。

歌い手の根っこの部分が成長すれば、
笹子さんとのデュオでも、ピアノ弾き語りでも、
たとえ、周りは気づかないような些細な変化であっても、
進化、は、しているハズだと思います。
歌作りにも、幅が出てくるのかもしれません。

数年前までは、お金を稼がないという意味での非生産的なことに
時間を費やすのは(特に多くの皆さんが働いている時間帯には)
自分が怠けているみたいで、非常に罪悪感がありました。

でも、今は(きっと良い意味で)その気持ちはありません。
結果として、お金がうまれようと、うまれまいと、
自分が「コレ!」と思ったことを追求するのは、
何にも代え難い、自分の幸せにつながるのだから。

今年の私、どうなってゆくのか、
更に、楽しみになってきました。
 大事な時に使っているハンカチ。この鳥のように、うねりながら、もっと自由に。

今年も続行いたします


2106年も今日で二日目。
皆さんは、どんな大晦日〜元旦を過ごされましたか?
私はといえば…間もなく新年を迎えるゾ、という、大晦日の夜。
人と、人との、とある残念なやりとりを、隣で見ることとなりました。
気持ちをよく、みんなで年を越そうと、心をこめてしていることを
このタイミングで、そんな態度、そんな理由で、ぶちこわす人………。
長い年月をかけてようやく、ここまであたたまってきた双方の関係。
年越しそばも、あたたかい湯気に包まれていたのに、
言われた方は、すっかり冷めて…いや、それを一気に通り越して、
沸騰してしまった様子。
それから間もなく零時をまわり、
なんだか「がっかりした」年明けとなりました。

…もしかしたら、私も、知らない間に、
誰かを傷つけているかもしれません。
去年の目標「気持よく、誰かを助け、助けられ」は
今年も続行。
自分ができることを、丁寧に、こつこつやってゆこう!
と、気持ちをリセットしたところです。

どうぞ、今年もよろしくお願い致します。

キリギリス

10月末の山口、11月初旬の大阪での、弾き語りワンマンライブ。
オリジナルを弾き語りでたっぷり歌うライブは、
実に1年4ヶ月ぶりでした。
イベントなどで声をかけて頂く時は、
趣旨にあわせて選曲をするので、
童謡・唱歌や、歌謡曲、山口でうまれた歌シリーズなどを多く盛り込みますが、
弾き語りワンマンは、自分の思うままに選曲します。
沢山のオリジナルと向きあっていると、
あぁ、やっぱり、自分が納得できる、自分の歌を書いて
自分で歌っている時が、一番幸せだなぁと、
しみじみ思います。
それは、独りよがりな想いかもしれません。
でも、結果として
誰かが、それに共感してくれたり
誰かが、ふっと優しくなったり
誰かが誰かの家族を思い出したり
……そんな風に、そっと誰かの心を動かす時もあるから……
「私は好きな歌を歌う
 私は今宵もピアノに向かう」(「キリギリス」より)。

七色のキジ

佐々並音楽堂(萩市)での夕暮れ時。
外で、「ギィーーギィーーーグワーーー」と
謎の音が聞こえました。
「キジかなぁ?」
音楽堂の主に向かって、口にした途端、
昼にも、大きなキジを見たことを思い出しました。
「ねえ、昼、車に乗ってた時もキジを見たよね?」
「…?見てない」
「え?私が助手席に乗ってて、
 私の携帯が鳴って、電話でしゃべっている間に、
 前を、キジが、右から左へ歩いていったじゃん?」
「…知らん…そら、幻や」
実は、キジを見たシーンは鮮明に覚えているのに、
その前後の記憶があやふやで
推測すると、車に乗っていたあの時間が
一番、それっぽい、気がしたのですが…。
ゆうゆうと横切る姿に、
オスって、こんなに色が綺麗なんだなぁと
えらく感心したのです。
でも、やけに七色っぽく鮮やかで非現実的な印象もあり………
思い返すと、すごく細長ったような気もするし…
でも、「見た」という強い実感はあって……
夢なのか、現実なのか、はたまたそれは妄想なのか。
なにやら最近、そのテのことが多いようです。
今月末、歳を重ねる時に、新しい扉が開く、
その前触れなのかもしれません。(ホント?)
夕暮れ時の音も、七色のキジも、
楽しい謎を残して、置いておくことにします。

節目

豪雨。
自然の力には逆らうことができません。
被害が、これ以上大きくなりませんよう…。
8月末、台風15号が九州と山口を横断していた頃、
私は、首都圏滞在中でした。
ライブのリハーサルをしていると、山口の友人から電話が。
「さとこさんちの台所の窓ガラスが割れてますっ!」
強風で隣のアパートの屋根の一部が剥がれ、
それが窓を直撃したらしいのです。
鍵を預けていた友人達がひとまず掃除をしてくれたのですが、
台所にはガラスが激しく飛び散っていたとか。
もしも、直撃時に台所に立っていたら…………。
留守にしていてよかった…。
(お掃除してくれた皆さん、ありがとう!)
ラッキーやアンラッキーをくぐりぬけて、
歳相応に、元気で過ごせることはありがたいことだと、
最近しみじみ思います。
そして「この一年も無事に過ごせた」と感じる節目、
それが、私にとっては「誕生日」なのです。
今年の誕生日は、歌います。
 ←同じ柄のガラスはもう手に入らなかった…。

見えないお客さま

最近、「魂」にまつわる話によく遭遇します。
私は、語るほどの知識はないけれど
「肉体は、魂の乗り物」ということは、感覚でわかりますし、
当たり前に、魂は存在する、と、思っています。


そういえば、6月、
亡き祖父の創った童謡を、祖父の地元(群馬)で初めて歌った
コンサートでのこと。
「故郷」などの童謡唱歌を数曲歌った後、
祖父の思い出話などをいろいろして、
祖父の創った「さくら貝」をいよいよ歌う段になって…
前奏を弾きだした途端、
今まで、なんともなかったスピーカーから、
ビビビビ、ビビビビビッと激しいノイズ音が出たのです。
あららら……困ったなぁ……と思いながらも歌い出すと、
すっと消えて、その後、一切、ノイズ音は出ませんでした。
祖父もコンサートを聞きに来ていたのでしょう。
「さくら貝」がいよいよ始まる!と思ったら、
きっと、祖父は、嬉しさが弾けちゃったのだと思います。
そのエネルギーが、ノイズになってしまって、
祖父自身もびっくりしたはず。
「さっちゃん、悪かったんねぇ………」
直前の胸の高鳴り、そしてノイズになった驚きと、
ちょっと申し訳無さそうな感じ、
そして、その後は、再び満面の笑みで歌を聞いくれていた……。
祖父の姿を、容易に想像することができました。


おじいちゃん、
初盆だというのに、行けなくて残念だよ。
でも、今月末は、群馬でまた歌うよ、おじいちゃんの歌。
だから、また聞きに来てね。


こちらの世界の皆さんも、
各会場、各ライブ、是非、聞きに来てくださいね。


 ←すこしまえ。慣れない自撮りで変な顔。