鴨と私


(※ここに簡単にスマホの動画を貼ることができなかったので、上記二枚は動画のスクショです。Facebook→ochiaisatoko、Instagram→otiai.satokoでは、動画と文章を両方お楽しみ頂けます)
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数日前に、SNSに、鴨のカップルの動画を投稿しました。我が家の目の前の田んぼの光景です。(一つ目の写真=動画のスクショ)。2時間くらいずっと同じ場所にいた仲良しカップルです。
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そして、その数時間後、突然雷がとどろき、豪雨になりました。田んぼをのぞくとまだ鴨がいます(二つ目の写真=動画のスクショ。あの日は投稿しませんでした)。撮影後に、カメラのアングルには入らないところに、もう一羽がいたことに気づきました。よかった。これだけ長時間いるということは、よほどこの場所が気に入ったのでしょうか。
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それから更に2時間後。雨があがり、先ほどの場所に目をやると、さすがに鴨はいませんでした。「だよね」。
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けれども、鴨の代わりに、ベージュ色をした楕円型の物体があります。家の中からではよく見えませんが、まさか?あんなところに?でも、そうだったらどうする?
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夕飯のお米を炊く準備の真っ最中だったので(精米機にかけたりなんだかんだと)、急いで終えてから、確認に走りました。
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「あぁ!」それは、やはり、たまごでした。
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そして、更に、的中して欲しくなかった方の予感が、的中していました。目を離した数分の間に何者かに割られて、中が食べられていたのです。白身のようなものが少し残っていました。田んぼには白鷺がいました。犯人が誰かはわかりませんが、とにかく田んぼには白鷺がいました。


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なんであの時、わたしはすぐに確認に行かなかったの?いや、たまごが無事だったとしてもわたしには何ができた?鴨のカップルは何故この場所にたまごを?どうやって子育てするつもりだったの?孵化する可能性がなさそうだから見捨てなの?ってか、なんでわたしはすぐに確認しに行かなかったの?
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と、ぐるぐると。
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あとで二本の動画をよく見てみると、鴨のとなりに既にたまごが写っているではありませんか。全く気づいていませんでした。
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翌日もその場所に行くと、たまごの殻すらほとんどなくなっていて、ちいさなカケラが残っていました。田んぼには白鷺がいました。この日は気温が急上昇して田んぼはカンカン照り。たまごのカケラもカラカラです。
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身を隠すことも日差しをさけることもできない丸見えな場所では、コガモちゃんが無事に巣立ってゆける可能性はとても低かったに違いありません。あれから姿を見せていない鴨のカップルは元気にしているのかしら。
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「あぁ・・」思いを馳せながら小さなため息、そして今朝も目玉焼きを食べるわたし。にんげんって、なんなのでしょう。